
Vol.2 ―「富士山環境ごみマップ」開発の経緯―
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CSRレポートVol.2
― GPS携帯を活用した地図表示システムで不法投棄の実態を伝える |
| ~「富士山環境ごみマップ」開発の経緯~ |
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~「富士山環境ごみマップ」開発の経緯~ |

富士山環境ごみマップWebサイト
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ドコモ・システムズは、CSR活動の一環として、環境NPO「富士山クラブ」を通じ富士山の環境保護活動を推進しています。とりわけ同NPOが調査・作成する「富士山環境ごみマップ」システムへは、企画・開発の段階から全面的な技術支援をいたしました。
「富士山環境ごみマップ」は、ごみの撤去作業や定期的な調査活動に役立つほか、その調査データをWeb上で公開し、富士山ろくに不法投棄されるごみの実態を広く伝えるとともに、問題提起をしています。
今回のCSRレポートでは、このシステムの概要をはじめ、システム構築に携わった技術者たちの思いをお伝えします。 |
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富士山の自然環境を破壊する不法投棄 |
建設廃材や廃車、古タイヤ、家庭ごみなど、富士山周辺には多くの不法投棄ごみが存在します。
こうしたごみは、生態系や水質への悪影響を及ぼし、富士山エリアの自然環境破壊の大きな原因となっています。
「富士山環境ごみマップ」システムは富士山のどのあたりに、どのようなごみが、どのくらい捨てられているのか、といった情報を集めWeb上で公開することで、不法投棄の実態を広く伝え、投棄を抑止することを目的とし、開発されました。 |
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GPS携帯の位置情報を利用 |
「富士山環境ごみマップ」は、GPS付き携帯電話を利用するシステムです。富士山クラブやボランティアのスタッフが、GPS携帯を持って富士山ろく林道や沢などの状況を調査します。
ごみを発見するとGPS携帯で現在地を測定し、発見した地点の位置情報とともに、ごみの写真にコメントを添えてメールでごみマップサーバに送信します。
集められた情報は、富士山クラブで情報の信憑性、重複していないかなどのチェックを経て、インターネットを通じて公開されます。 |
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特集: 「富士山環境ごみマップ」開発の経緯 |
| 携帯電話と地図情報システムで自社の強みを生かす |
富士山環境ごみマップは、ドコモ・システムズが全面的に技術協力をして2001年から開発がスタートしました。そのきっかけとなったのが、当時、社内で発足した社会貢献のための技術開発プロジェクトです。
ひとくちに社会貢献といっても、その活動の分野はさまざまです。ドコモ・システムズが出来ること、そしてすべきことについて、社外の意見も伺いながら話し合いが行われました。そうしたなか、富士山の不法投棄ごみがあまりに多く、この実態をどうにかして世に伝えることはできないか、という課題が富士山クラブから出されたのです。
この問題の解決に貢献するシステムを自社の技術を提供して構築する方針が決定し、企画を担当することとなったのが、ビジネスソリューション事業本部担当課長の坂井毅でした。 |
「ドコモ・システムズの強みは、携帯電話を用いたソリューションです。また当社には、長年培った地図情報システムに関するノウハウがありました。そこで、自社の持つ強み、つまり携帯電話の機能と地図情報システムを連携させたものを作ろうと考えたのです」
システム開発の実務を担当した藤野直哉(ビジネスソリューション事業本部)は、開発の話を聞いたとき、大いに魅力を感じたといいます。
「当時は携帯電話用のGPS自体が多くありませんでした。最初は、技術者の興味というか、とにかく機械に触ってみたい、の一心でしたね」
こうして、富士山環境ごみマップの開発がスタートしました。 |
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↑ボランティアによるエコツアー(清掃活動)。
NPOや企業などが富士山の環境を守るために実施している。
写真は今年5月に行われたドコモ・システムズの新入社員によるエコツアー。
NTTドコモからも参加があり、あわせて43名が河口湖付近の樹海で活動した。 |
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| 誰にでも使いやすく見ただけで使い方の分かるシステムを |
不法投棄の現状とは、一体どのようなものなのか。2人はそれを確認するために、毎週のように富士山に通い、自らごみ拾いに参加しました。
その惨状は、想像をはるかに超えるものでした。捨てられた自動車、大量に積み上げられた家電製品。プレハブの住宅がそのまま地中に埋められているケースすらあるのです。
一方、2人にとって救いとなったのが、美しい富士山を取り戻したいとの思いで全国から集まった、大勢のボランティアの存在でした。
清掃ツアーには、ボランティアで高齢者も多く参加していました。その姿を見て藤野は、できるだけシンプルで、誰にでも使いやすいシステムにしたいと考えました。
「携帯電話のメールがいかに普及しているとはいえ、高齢者にとってはまだまだ使い慣れない機能でもあります。そこで、ごみマップサーバへは、ボタン1つでメールを送信可能とするなど、子供からお年寄りまで、さまざまな人たちが使いやすいシステムになるよう配慮しました」
藤野は、清掃ツアーのバスに同乗して、参加者にごみマップの使い方を説明する"ガイド"の役目もやりました、と笑います。 |
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| 集積された情報は「美しい富士山」を残したいという人々の想い |
2007年5月末現在で、富士山環境ごみマップには、およそ1,500件の情報が登録されています。これらの情報をもとに、富士山クラブによる清掃活動が行われているほか、報告のあった場所とその周辺を対象とした、定期的な事後調査も実施されています。
また、2006年秋には、静岡県警と山梨県警による不法ごみ投棄の取り締まりにも活用されました。
坂井は、稼働から3年を経て積み上げられてきた成果について、こう語ります。
「ごみマップに集まっている情報は、富士山をキレイにしたいという、人々の想いの蓄積だと感じています。目に見える形で表示することで、社会全体の問題意識がより高まっていけば嬉しいですね」
ドコモ・システムズは、今後も富士山クラブへの協力を通じ、美しい富士山を次代の子どもたちに伝えていく活動を推進してまいります。
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「本業と"対"になったCSRの実現を」
富士山クラブ 理事・事務局長 川島攻(かわしま おさむ)氏 インタビュー |
ある時、富士山クラブの事務局に小学生の男の子から電話がかかってきました。
「富士山は汚いといわれているけれど、本当はどれぐらいのごみがあるんですか?」
電話に出た私は、この素朴な質問に答えられませんでした。(富士山は県を跨ぐこともあって)当時、投棄されたごみの正確なデータは行政やNPOに無かったのです。
今では、ごみマップで情報が集まり、データの蓄積も進んできました。こうした成果を提供し、不法投棄の取り締まりにも活用されています。こうした取り締まりなどの対症療法に加え、ごみを捨てる人たちの心を変えていくような活動、環境教育も求められています。富士山クラブでも子どもへの環境教育に力を入れています。
小学生からの電話も増えたほか、富士山の環境を卒論のテーマにしたいと大学生が尋ねてくることもあります。参加が容易なごみマップの取り組みがきっかけで、若い世代に環境への意識が高まってくれれば、こんなに嬉しいことはありません。
これからの企業は、利潤の追求と「対」にして環境のことを考えなければならないでしょう。「自社の製品やサービスには、CSRのための費用も含まれているのだ」と胸を張って言えるようになることが理想です。自社の技術やサービスを積極的に環境に活用しているドコモ・システムズに今後も期待しています。 |
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